「夫婦の会話がない…」の改善方法を心理的に考えてみる

夫婦の心理学

夫婦の会話がない状態、息苦しいとか寂しいって感じませんか?
日常の物理的な不便はなくても、パートナーとの会話がないことで大きなストレスを感じる方は多いのではないでしょうか。

夫婦の会話がなぜなくなるのかという心理的な原因の解説と、夫婦の心を繋げて“幸せな”会話を取り戻す方法をお伝えします。

夫婦の会話がなくなる心理的な原因

夫婦の会話はなぜ減ってしまう?

夫婦の会話がなくなる物理的な原因は色々ありますが、共通している心理があります。
それは夫婦のどちらか、または両方が、会話から“心地よい感情”を感じられなくなることです。

楽しさ・安心感・愛されてる感じ・共感できる喜び。
私たちは、親しい人とは会話というコミュニケーションを通して、自分の気持ちを共有したり相手の気持ちに心を傾けたりと、感情のやり取りをしています。

そして「夫と、妻と会話をすると良い気分になれる」と思えている時、会話は自然と生まれます。 
ですから「会話がなくなる」という状態は、何かの原因でそのような心地よさを感じられなくなり、会話を避けるという行動を続けた結果である場合が多いのではないでしょうか。

会話が減った始めの頃には何か以前と変わった違和感を感じたかもしれません。
ですが、日常が忙しかったりそれ以外のことに特に問題がない場合は、些細なこととして扱ってしまったりもしがちです。

また、寂しさや物足りなさを感じながらもどうして良いかわからないと感じる場合、その「どうにもできない」という嫌な感情を感じたくなくて敢えて気にしない、という行動になるかもしれません。

このようなことから、会話が減った始めの頃に改善することができず、会話レスの状態が長期化してしまうことも多いのではないでしょうか。

夫婦生活の中で起こる自然な変化

ですがそもそも、始めから目の前の相手との会話に心地よさを感じなければ、その人と恋愛や結婚をしたい!とは思わないはず。
昔は魅力を感じていたパートナーとの会話が、なぜ楽しめなくなってしまうのでしょうか。

出会った頃や新婚の頃は、相手を知りたい・自分のことも知って欲しいという欲求があります。
ですから会話を通して相手を知ることは、心が刺激を感じて自然にワクワクするんですね。

さらに恋愛関係の初期には「相手を理想化しやすい」という心理もはたらき、多少の価値観のズレや違和感には目を瞑りがちです。(これは恋の魔法ともいわれます)

ところが一緒に過ごす年月が長くなると、お互いへの刺激感は徐々に慣れに変わります。
恋愛初期の恋の魔法も薄れて、通常モードになるのです。

これは人の心の作用として自然なことで、気持ちが冷めるいうことではありません。
ただ、長く過ごす夫婦には、出会った頃のワクワク感とは違う会話の楽しさが必要になるのです。

夫婦の間にある感情「親密感と依存心」

また、夫婦になった2人の間には、親密感という感情があります。
これは、お互いを心の距離が近い相手として認識し、心を繋げるために大切な感情です。

ですが、この親密感からは「夫婦ならこのくらいはわかって欲しい」「自分と同じように感じて欲しい」という依存的な期待も生まれやすいのです。
そして、その期待に答えてもらえない落胆を相手への不満として募らせる、ということもあったりなかったり…。
夫婦関係では、無意識に相手を尊重することを忘れてしまうということが起こりがちです。

このような心の作用を認識せずに、ただ「最近、会話をしてもつまらないな」と感じたとき。
問題は相手にあるという無意識の依存心から、それ以上パートナーを理解する意欲が失われ、「夫、妻と会話をしても楽しくない」という思いになります。

つまり、夫婦の楽しい会話を持続させるには、夫婦の間には依存心が生まれやすいということを理解し、意識してパートナーを尊重し続けるということも大切なんですね。

↓こちらでも相手を尊重した会話の方法をお伝えしておりますので、ぜひご覧くださいね
https://izumitomoko.net/_huuhu002/

夫婦の会話がないことで起こる問題って?

「夫婦の会話がない」ことの心理的な問題

おそらく、この記事を読んでくださる方の求める「夫婦の会話」は表面的な言葉のやり取りではないはず。
気持ちのコミュニケーションができる、楽しくて温かい会話を取り戻したいのだと思います。

夫婦間で会話がないということは、お互いの気持ちを共有したり思いを伝えるという、感情の行き来がなくなっている状態ともいえるのですね。
(もちろん会話以外の方法でお互いに感情を感じられるなら問題はないのです)

夫婦間で感情の交流がない状態が続くと、パートナーとの間に愛情や親密感・安心感を感じることは難しくなってしまいます。
結婚しているのに寂しい・パートナーがいても虚しい、そのような感情はパートナーとの心の繋がりが感じられない時に生まれます。

世の中の多くの夫婦をつなげているのは、情愛・親密感・責任(夫・妻の役割)だといわれています。
そこから感情の繋がりをなくすとどうなるのでしょうか。
残るのは責任(夫・妻の役割)だけになり、義務的な夫婦関係になりやすいのです。

カウンセリングでも「日常が不便なわけじゃないけど会話がなくて辛い」という切実なご相談を伺うことは少なくありません。

会話のないしんどさ、私の実体験

私自身も夫とギクシャクして会話のなかった過去がありまして、その時を思い出すと…
・日常連絡以外の会話や笑顔がない(子どもの前でだけ一応笑顔)
・2人になると、どちらからともなく部屋を出る(もしくは無言でお互いにスマホを注視)
・当然セックスレス(夫に近づくこと自体がもはや怖い)

まさに、家の中で父と母の役割だけをしているような状態です。
気持ちを共有したり労りや感謝といった温かい感情のやり取りがなく2人の間の空気は殺伐としてました。

会話のない夫婦生活はとてつもなく寂しくて、一緒にいる意味が見出せない。
私はこのまま心から笑い合うことができないなら、もう別れたいとすら思ってました。

会話がないだけで離婚??と思う人もいらっしゃるかもしれません。
けれど、会話がない=心の繋がりを感じられないという状態は、夫婦でいる意味がわからなくなるほどの心的ストレスにもなり得るのです。

私自身はこの期間に、幸せな夫婦生活に会話がどれほど大切なのかを実感させられました…。

夫婦の会話を取り戻すには

会話がないということは感情の行き来が減っている状態。
とすると、どうすればお互いに心地よい感情のやり取りができるのか、ということが改善の鍵になるのではないでしょうか。

夫婦の間に会話を取り戻すことは、夫婦の心の繋がりを取り戻すこと
そのような心理的な視点からの、会話を取り戻す改善方法のご提案です。

相手を“理解すること”にチャレンジする

先ほど、夫婦の楽しい会話を持続させるには相手を尊重する意欲が大切だと書きました。

それは具体的にはどのようなことになるとかというと。
相手にこうして欲しいと求めるのではなく、相手のことを理解しようとすることなのですね。

パートナーがどんなことを感じているのか、どんなことで喜ぶのか。
あらためて観察したり、直接聞けるようなら最近の好きなものやどんなことを考えているのかを聞いてみても良いかもしれません。

とはいえ、
「会話がないことを不満に感じている状態でそんなことしたくない!」
そう思われるかもしれません。
そのお気持ち、私も同じように感じたので重々わかります…。

けれど、もし相手が何かの理由で会話に対するモチベーションが下がっているのだとしたら。
心に愛はあるのに会話がないことで、その愛を感じられなくなっているとしたら。
それはものすごくもったいないことではないでしょうか。

あらためてパートナーを理解しようとすると、相手の今の状態や求めていることに思いがけず気づくことも少なくありません。

優しさを送り心を繋げるアプローチ

たとえ会話がない状態だとしても。
パートナーから優しくされて嫌な人は少ないと思うのですね。

丁寧に相手を労ったり相手の苦労や心配事に共感してみることは、心を繋げることに有効です。
(自立的な方には立ち入って欲しくない分野もあるので、そこは要注意ですが…)

会話を取り戻そうと表面的な言葉をかけても、おそらく返ってくるのは表面的な返答です。
心の繋がりを感じられる会話を求めるとき、まずは自分から相手の心に寄り添う気持ちが大切になります。

とはいえ、ここでも
「共感して欲しいことは自分にだってある!なんで相手にばっかり…」
そう思われるかもしれません。
そのお気持ちも、私も同じように感じたので重々わかります…。

ずっと我慢しなければならぬ、ということではなく「まずは」なのです。
「自分の欲しい気持ちを先に相手に与える」ことは、対人関係に心理学を使う時の鉄則でもあります。

もしかしたら、何とか相手に優しくしようと頑張っても、すぐには上手くいかないかもしれません。
そんな時、失敗感や寂しさ、相手への怒りが出てきてしまうかもしれません。

そのような感情が辛くなった時は、ぜひカウンセリングもご検討くださいね。

頑張り続けるとき、あなた自身の心のケアもとても大切です。

素直な気持ちを伝える

結婚生活が長くなると、自分の本心を伝えることに恥ずかしさや億劫さを感じたりはしませんか。
始めの頃は一生懸命伝えていたことを、ちょっとサボってしまってはいないでしょうか。
または会話を大切にしてくれないパートナーに、反撃のようにぞんざいな対応をしてはいないでしょうか。

相手と心を繋げたいと願う時にはぜひ、相手が受け取れそうな時に、相手に伝わりやすい言葉で(←ここがすごく大事!)伝えてみてください。
あなたの心からの言葉はどれだけパートナーに影響力があるのか、その価値に気付いてほしいなって思います。

ちなみに「本当に伝えたいことは相手への不満や要求だ!」という場合。
これをそのままパートナーに伝えると、受け取る方は責められていると感じて溝が深まることもあります。
そんな時は、相手を思いやる愛の言葉に変換するお手伝いをさせてくださいね。

最後に

この長い記事を最後まで読んでくださったあなたはきっと心から、夫婦の幸せな会話を取り戻したいと願う方かと思います。
パートナーとの心の繋がりを諦めないあなたには、夫婦関係の心理的な部分のリーダーシップをとる熱意と力があるはずです。

世の中のご夫婦について私があれこれ言うことはできませんが、ご縁があって夫婦になれたのだから、役割ではなく心で繋がって過ごしてゆきたいな、と私は思うのですね。

この記事に書いたことは、私自身が夫との会話・気持ちの繋がりをなくさないために意識していることでもあります。

あなたご自身とパートナーさんが幸せな会話を取り戻すために、この記事がお役に立てれば幸いです。
最後までお読みくださりありがとうございました^^