寂しさの取り扱い〜関係を深めるか・ぶち壊すか

夫婦のための心理学

※こちらは、カウンセリングサービスのアメーバーブログ『恋と仕事の心理学』に執筆した記事の転載になります。

夫婦(恋愛)関係が長くなると、「嬉しい、楽しい!」以外の嫌な感情を感じることもあるかと思います。
そんな負の感情の代表選手が「寂しさ」ではないでしょうか。

寂しさを自分の中でどう扱って、どう超えていくか。
その扱い方によって「優しい私」にも「凶暴な私」にもなるんです。

寂しさを認識するのは意外と難しい

寂しいと感じる理由は色々ですが、共通しているのは「心のつながりや愛情を感じられない」ことではないでしょうか。

もちろん物理的にパートナーに会えない状況も寂しいです。
でもそのときに「相手も同じように会いたいと思っている」って確信できていると、寂しさの中に希望が見える感じがしませんか…?
(離れていても同じ月を見て心が繋がる…というような歌もありました)

物理的な距離よりも、気持ちの親密さを得られないことに、私たちは寂しさを感じるようです。

とはいえ、寂しさを始めから「寂しい」と認識できない場合も多いなって私自身は感じます。
では、他のどんな感情で寂しさを認識するのかというと。

「ムカつく、イライラする」です…笑

どうして寂しいがムカつくになるのでしょうか。

人は弱い感情の上に怒りのフタをして心を守る、ということがよくあります。

また、生活をともにすると現実的なタスク(収入や家事や育児など)への協力と愛情がごっちゃになることも多いかと思うのですね。

例えば「夫が家事を全然やってくれない!」という怒りの感情が生まれるとき。

夫が家事をせず私の負担が増える→私が辛いのにわかってくれない→愛情を感じなくて寂しい→でもそんな弱い感情は見たくない!→私をこんな気持ちにする夫ムカつく(怒)!
こんな流れになっていないでしょうか。

寂しさが怒りになることってすごーく多いように思います。

そして「寂しさ」を自分の感情として認識しないまま怒りが大きくなると、攻撃性に繋がり関係性をぶち壊す…なんてことも起きたりします。

「寂しさ」をどう表現していますか?

あなたは寂しさを、パートナーにどう表現しているでしょうか。

素直に「最近、こういうことが寂しい」と伝えられる方、素晴らしいです!
「どうせ○○でしょ…(忙しいんでしょ、どうでもいいんでしょ、など)」と、相手へのお試しをしてしまう方もいるかもしれません。

そしてなかには「なんでこんなこともわからないわけ?私が大事じゃないの!?」と相手を攻撃してしまう人もいるのではないでしょうか。(私はコレを散々やりました ^^;)

寂しいを拗らすと時に、ものすごく厄介な行動をしてしまうのです…。
自分の心に引きこもりパートナーをものすごい悪者にしたり、相手を責めるための理屈をどんどん探してしまったり。(こういうとき、都合のいい理屈は本当によく見つかるんです^^;)

寂しさから転じて、自分が心理的な加害者になってしまうんですね。
ただ「寂しい」って言えればいいのですが…。

寂しいと感じるのは、もちろんパートナーへの愛があるから
もっと話したいとか、大切にしてほしいとか、気持ちの繋がりを感じたいって思うからです。

けれど一緒に過ごす時間が長くなるほど、弱くて柔らかい感情をストレートには表現できない…そんなことも多いかもしれません。
身近な相手には、照れや競争心なども生まれやすいんですよね。

とはいえ「寂しさ」の表現がお試しや攻撃になってしまうと。
相手は、自分が責められてるって感じますから「傷ついて心を閉ざすか応戦するか」がほとんど。
良いコミュニケーションにはなりません。

愛情ゆえの寂しさが、ふたりの不仲の原因になってしまうのは、本当にもったいないなって感じるのです。

「寂しい」と感じたら相手の気持ちに目を向けてみる

もし今、あなたの心の中に寂しいという感情があるとしたら。

私が寂しいとき、夫(彼)も寂しいのかもしれない
ぜひ、この視点を持ってみてほしいんです。

夫婦は合わせ鏡といわれます。同じ感情を感じていることも意外と多いもの。

例えば妻は、夫が家事を手伝わないことに寂しさを感じている
→そうすると、自然に態度が塩対応になりがち
→夫は妻の冷たい態度が寂しいけど、どうしていいかわからない。
そんなふうにして心の溝ができるケースも多々あります。

けれど、夫婦の両方が寂しいって思っているとき、先に気づいた方が行動することができるんです。
そのとき、相手の気持ちに目を向けてみることで「寂しい」という感情が、関係性を深めるコミュニケーションになります。

「相手への愛があるから寂しいんだ、私は気持ちの繋がりが欲しいんだ」
大好きな人ともっと仲良くしたい!という気持ちに繋がれると、「そのためにどうしたらいいかな?」ということに意識が向きます。

寂しいと感じるだけの無力な自分から、2人の寂しさの溝に橋を架ける道が見えてきます。

寂しさを超える具体的な方法は、何でもいいと思うんですね。
素直に「寂しい」って伝えてみること、相手の寂しさを汲み取って優しくすること、あらためて会話の時間を作ること、一緒に美味しいものを食べること。

大切なのは、あなたとパートナー両方の感情が動くこと、気持ちの繫がりと幸せを感じられることです。
そのきっかけを作ってあげられると考えると、ちょっと良い気分になりませんか?

なんだかうまくやる気につながらない…。うちの場合は何をすればいいんだろう?
そんな個別のご相談は、いつでもお待ちしています^^

「寂しさ」は、あなたの中にパートナーへの愛があることを教えてくれる感情です。
ぜひ、大切な人ともっと仲良くなるために使ってみてくださいね。

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