婚外恋愛で問題を抱えてしまう人の心理と伝えたいこと

夫婦のための心理学

カウンセリングで一定数あるご相談に、夫以外の彼とのお悩みというものがあるのですね。
関係自体を隠しているわけですから当然、夫への不満のように周囲に気軽には言えません。

すべてを1人で抱えるしかないという状態。

状況としては不倫であって、おすすめできることではないのですが…。
ご相談くださる方のお話を伺うほどに「それはしんどいよなぁ」って感じることも多いんです。

そのような状況にある方に、お伝えしたいことを書いてみました。

※このお話は、特定のお客さまのケースではありません。
また、不倫の倫理的な良し悪しを論じたり擁護するものではありません。あくまで心理的なお話として必要な方に届けば幸いです。

婚外恋愛を求めてしまう事情

「不倫はしないほうがいい」

これは多くの人が、頭では理解していることだと思うんです。
それでも夫以外の男性と深い関係になってしまうには、必ず何かしらの事情があります。

何か夫との関係では満たされない感情があり、それを埋めてくれる人が現れてしまった。
心に空いた穴を埋めようとしているうちに、恋愛関係になってしまった。

始めから意気揚々と不倫をする人はいません。
パートナーに対して求めることがあって、そのために散々頑張ってみたけどダメだった。
そんな失意や諦めや絶望のなかで、気持ちを保つ必要があってのことではないでしょうか。

とはいえ、パートナー以外の相手との恋愛には必ず罪悪感がセットになります。

これは男女問わずなのですが、浮気や不倫への罪悪感がゼロだとしたら、隠す必要はありません。
「オープンにできない」というのは、そこに多かれ少なかれの罪悪感があるからなんですね。

それでも恋愛関係になってしまうということは。
そこに何らかの心理的なメリットを感じているからなんです。

リスクがあることはわかっている、それでもこの関係が欲しい。
そう思うとき「夫からもらえていない感情を、この人なら満たしてくれる」という期待や確信があったのではないでしょうか。

始めはメリットのある関係だったのに…

浮気や不倫の原則は「不足原則」。
パートナーとの間で不足しているものを、別の人からもらおうとする心理がはたらいているといわれています。

例えばそれは、安心感や連帯感、必要とされている満足感、女性として扱われる充実感とか。
ですから浮気や不倫は、いっときはバランスの取れた状態だったりするかもしれません。
彼がいることで気持ちに余裕ができて夫に優しくできている、というケースもあったりします。

ですが、その不足分をずーっと相手からもらえて問題がなければ、私にご相談いただくことにはならないのですよね…。

その関係性がどこかで「こんなはずではなかったのに…」というお悩みに変わるわけです。
その多くが「始めはオアシスだったのに、いつからか彼に対してもマイナスな感情を感じて苦しい」ということなんです。

この関係のメリットは「夫からはもらえない感情を感じて満たされること」だったはずなのに。
彼に対してもしんどい感情が湧いてしまったら、それはうまくいかない異性関係をふたつ抱えることになります。

多くの方は、このようななかで日々のお仕事や育児・介護なども同時並行。
これ、相当苦しい状況だと思います。

婚外恋愛はデメリットがセットで付いてくる

夫がいる状態で他の人との恋愛をするとき。
繰り返しになりますが、そこには何かしらの心理的メリットがあります。

けれど、その恋愛にはもれなくデメリットもセットなんですね。

例えば
・嬉しいことも寂しいことも、1人で抱えることになる
・家族にバレたときに、すべてを失うリスクを含んでいる
・相手に何かあったとき、近くにいられないし起こったことを知れない可能性がある
・相手のいちばんにはなれない、嫉妬や不満を口にしずらい などなど…

そして関係を続けるうちに、このようなデメリットに対しての寂しさ・もどかしさ・不安など、つらい感情が生まれることも少なくないのです。

さらに心には多かれ少なかれ、パートナーや家族に対する罪悪感というものもあります。

始めはしんどい現実のオアシスのような関係も、人間関係である以上、良い感情だけを感じ続けるのは難しい。
物理的・心理的な摩擦はどこかで起きるものです。
そしてそうなったとき、オープンな関係よりもデメリットが多いのは事実。

このことが表面化したときに「この関係、どうしたらいいんだろう…?」って悩まれる方が多いように感じます。

本当に欲しかったパートナーシップ、生き方って?

リスクがあると理解しても欲しい感情があって、彼と恋愛関係になった。
けれどその彼にも満たされない思いや、不安や嫉妬や寂しさなどを感じたとしたら―。

もう手詰まりというか、八方塞がりのような気持ちになってしまうかもしれません。

ですがそんなときに、ぜひ目を向けてほしいことがあります。
それは「あなたが本当に欲しい感情、パートナーシップや生き方を、どうしたら手にできるのか」ということなんです。

たとえば夫との問題に取り組む方が良いのか、それとも夫との関係は手放したいのか。
望む関係性を作れるのは今の彼なのか、まったく別の人なのか。
なかには夫との関係性で抱えた心理的な問題を、現在の彼との間で繰り返してしまう方もいたり。

大抵の場合、大人の女性にとって恋愛が恋愛だけで独立した問題になることはありません。

カウンセリングのなかでも「パートナーシップも含めてどんなふうに生きてゆきたいですか」というお話になることがとても多いんです。

最後に

私がお話させていただく「夫以外の彼との恋愛に悩む方」って、本当に頑張り屋さんが多くて。
夫との関係にもたくさん努力をして、それでもうまくいかなくて、夫婦関係以外にもいろんなことを抱えていて。

けれどご本人は今の状況を責めたり、自分自身にめちゃくちゃダメ出ししてることもよくあります。
お話を伺っていて「この状況じゃ何かしら、心の支えがいるだろうなぁ」って私も感じることがあります。

ですから、まずカウンセリングのなかでお伝えするのは「今の状況には理由があるし、あなたがダメとか悪いわけじゃないんです」ということです。

そのうえで、本当に欲しい生き方や手にしたい思いを、少しずつ思い出して、少しずつ実現していっていただきたいんですね。

私は「夫以外との恋愛が倫理的に良くないからやめましょう」ということはありません。
(もちろん、積極的におすすめすることもありませんが)
ですがご相談くださる方には、何かしらの問題や満たされない感情や迷いがあるのですよね。

「今の状況は私の望むものとは違っている」そう感じたとしたら。

あなたが本当は、誰との関係でどんな感情を手にしたいのか。
それを叶えるためにはどんなことが必要なのか。

今の彼のことよりも、あなたの根本的な幸せを、どうか大切にしてあげてほしいなって思います。
気持ちの整理がうまくいかないときは、一緒に考えさせてくださいね。

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