一生懸命頑張っているとき、周りの人から「あんまり頑張りすぎないでね」とか「そんなに頑張らなくていいんだよ」なんて言われてモヤモヤする、何なら嫌な気分になる…そんなことはないでしょうか。
「べつに無理してるわけじゃないのに…」と少し悲しくなったり、「だって頑張らないとやってけないでしょ!」って反発したくなったり。
“頑張らなくてもいいんだよ”という言葉への嫌な感情の解説とその対処法についてです。
本当に欲しいのはどんな言葉?
ちょっと想像してみてくださいね
頑張らなくていいんだよって言われて嫌な気持ちになるとき、本当に欲しいのはどんな言葉でしょうか?
「本当によく頑張ってるね、すごいと思う!」
「あなただからできるんだね、本当に助かるよ、ありがとう」
もし目の前の相手がこのような言葉を掛けてくれたなら、受け取りやすくはないでしょうか。
これはあなたのことを思いながらも、その頑張りを承認する言葉です。
「頑張らなくてもいいよ」と言う人も、あなたを気遣ったり心配したりする愛からの言葉なのですが、きっとそれは、あなたが今欲しい愛の形ではないのですよね。
「たしかにこの人は自分を気遣ってくれているけど、理解はしてくれない。」
そんなふうに感じてしまうのかもしれません。
頑張るにはいつも、相応の理由があります。
本当にやりたくて夢中になっているということもあれば、キツイけどやるしかないでしょ!というときだってあると思うのですが、「頑張らなくていい」というのは、その頑張りを否定されているとも感じ取れる言葉なのですよね。
(もちろん相手はそんなつもりはないのですが…)
自分の熱意や誠意や必死さを「理解されない」という悲しさや落胆を感じて、嫌な感情が湧きます。
だけど相手に悪気がないことはわかっているから「なんか嫌だけど複雑」という気持ちを感じるかもしれません。
頑張りすぎないで、という人が感じている感情
では、一生懸命なあなたの気持ちを、目の前の人はどうして理解できないのでしょうか。
なぜ、あなたの行動に水をさすような言葉をかけるのでしょう。
色々なケースがあるかと思いますが、大きく分けると
・あなたが周りから見て明らかに無理をしていたり、つらそうに見える場合
・あなたの様子とは関係なく、相手の価値観からするとオーバータスクだと感じる場合
かなって思います。
「やるしかないでしょ」っていう気持ちであなたが無理をしているとき、その姿を見る周りの人が感じやすいのは「無力感」や「罪悪感」です。
「自分は何も助けられない」とか「自分ばかり呑気でいて申し訳ない」とか、そんなふうに感じてしまいがちです。
あなたと関係の深い相手(パートナーや親など)なら「もっと頼って欲しいのに」と、もどかしく感じる人もいるかもしれません。
また、あなたの様子とは関係なく相手の価値観からすると頑張りすぎだと感じる場合。
たとえば「睡眠は8時間厳守!」とか「自分に無理をさせないこと」を大切にする価値観を持った人が、睡眠4時間で働く人を見れば「そんなに無理をしたら壊れてしまうよー」って感じるのは無理のないことです。
そもそも「そんなに頑張らないで」って言われる人って、頑張るの基準がとても高くてストイックな場合も多いんですね…^^;
だから、周りの人は「そんなに休まないで大丈夫なの?」って感じてしまうことがあるようです。
ただ、これは個人の感じ方なので、どう説明してもおそらく「でも大変そう…」という感覚の違いは埋まらないかもしれません。
嫌な気分を解消するために
言葉ではなく気持ちだけ受け取ってみる
頑張らないでいいという言葉だけを受け取ると、自分が否定されているように感じてしまうかもしれませんが、言葉の奥にある「あなたを思う気持ち」だけを受け取ろうと意識することはおすすめです。
「心配ではなく信頼が欲しいのに」という思いもあるかと思いますが、否定されたというネガティブな感情に入るよりは「そのお気持ちだけ受け取ります、ありがとう~」と捉えられると、嫌な感情は生まれにくくなります。
これは好みではないプレゼントをもらったときの対処法とも似ていて「本当に欲しいものじゃないんだけど、相手からの好意や愛だけは受け取ろう」と思うことで、相手の気持ちを邪険にした罪悪感を感じないですむので、心は楽なんですね。
頑張りの中にある愛や誠意を見てあげる
また、自分に自信が持てないときほど「頑張らなくていいんだよ」という言葉に嫌な気持ちを感じやすいかもしれません。
なぜなら「自分はこれでいい!」という自信がないときには、一生懸命やってることに対して全肯定をもらえないことに不安が出やすくなります。
「もしかして、この頑張りは意味がないことなのか?」
「私はそんなに可哀想に見えているのかな?」
「私の頑張りは誰かに迷惑をかけている?」
一瞬そんなふうに感じて、即座に「そんなことはない!」とか「でも頑張るしかないでしょ!」って打ち消すのですが、この一連の感情は気分の良いものではありません。
ですから、この嫌な気分を感じないためには「その頑張りの中にあるあなたの愛や誠意」をきちんと見てあげることや、ここで踏ん張る自分なりのご褒美に繋がり直してほしいなって思います。
そして心にある漠然とした不安にも「大丈夫だよ、あなたはよくやってるよ」って伝えることで、周りからの言葉の影響を受けにくくなるかもしれません。
もしかしたら、本当に頑張らなくて良いのかもしれない
「りんごかもしれない」みたいな言い方ですが…笑(楽しい絵本です、ご存知ですか?)
本当にあなたのことを大切に思う人があまりに心配する場合、ときには「頑張ることをやめる」ことがあなた自身の助けになる場合もあります。
周りに「頑張りすぎないで」という言葉を掛けられるタイプの人って基本的に努力家で責任感が強いんですね。
そのため、どうしても自分に厳しくなりがちで、やらねば!と感じる範囲が大きかったり、1人でなんとかしない自分はダメだとか、こんなことを人に頼るなんてできるわけがない、という意識が過大になりやすい傾向があります。
ですから、もし「頑張る意味を受け取りなおす」というアプローチで、明確なご褒美が見えなかったり、心に疲労感や空虚感が広がった…というときには、少しだけ「もう少し楽になれるのかも、楽になってもいいのかも」という選択肢もアリなのかもしれません。
頑張りを手放すということは、すごーく勇気のいることです。
だけど、もしその先に歯を食いしばらなくてもいい幸せがあるなら、それを選ぶ勇気もときには必要なのかもしれません。
最後に
「頑張りすぎないで」という言葉に感じる嫌な感情は「私の一生懸命さに水を差さないでくれよ」とか「そんな甘い考えじゃやっていけないんだよ」という反感であることが多いように感じます。
あなたの頑張りを否定することは誰にもできません。
他の人から見たら理解できないことでも、あなたの中に確固たる熱意や誠意があることならば「気にかけてくれてありがとう。だけど自分のためにやってるから大丈夫」って堂々と進んで欲しいなって思います。
もし、あなた自身もその頑張りに迷いやつらさを感じているのなら、他にも方法はあるかも?という柔らかい視点が助けになるかもしれません。
私自身も「頑張らなくていんだよ」に散々嫌な気持ちを感じてきた人間です。
あなたのモヤモヤやイライラ、いつでも聞かせてくださいね。
この記事が、多くの頑張りやさんのお役に立てたら嬉しいです。
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