変えたくない夫 vs 決めたくない妻の話

夫婦のための心理学

我が家ではたまに、こんな会話で微妙な空気になることがあります。
夫「だってあの時こう言ってたでしょ?」
私「え、あの時はそう言ったけど……」
沈黙……。

これは、1度決めたことを変えたくない夫と、1度決めたことに縛られたくない私の会話です。
この会話の下にある心理について書いてみました。

同じような経験があるよ〜っていう方は、「なぜそう思うのか」を知ることで、モヤモヤが減るかもしれません。

変えたくない夫と決めたくない妻

うちの夫は、1度決めたことは守るべきでしょ、というタイプ。
対して私は、1度決めたことでも人の価値観や気持ちは変わるものでしょ、というタイプ。

もちろん私も日常の細かな約束は守ります。
ただ、それが長い人生計画とか生活スタイルとか、そういう長期の話になったとき。

1度は「こうしたいね」って決めたとしても、ずっと同じ価値観でいられるとは限らない。
私はそう思うけれど、夫にとっては「始めに決めことなのに」となることがあるんですね。

変えたくない・決めたくないの下にある心理

変えたくない:変化への恐れと責任を果たしたい思い

「変えたくない」心理の下にあるものは変化への怖れです。

もともと人の心は変化を予測不能で危険なものと捉えることがあるようです。
これは人類が長い間生きていた中での「防衛本能」のようなものだともいわれています。

未知の状況に対しては危険を避けようとする心理から、怖さや不安といった感情を作って避けようとするんですね。
(今の日本の中では、そこまで危機的な状況は滅多にないかもしれませんが💦)

堅実、安定思考といわれる人の多くは、この変化への恐れが強い傾向にあり「1度決めたことは変わらない」ということが、安心につながるようです。

また、夫がおそらく私よりも大切にしているものが、「責任」です。
1度決めたことは、たとえ多少我慢をしてでも守るべき。
これは夫にとっての誠意の形でもあるんですね。

このような責任を持つべきという価値観は、男性が持つことが多いようです。

決めたくない:後悔への恐れと不満を抱えることへの拒否感

それに対して、「決めたくない」心理の下にあるものは後悔への怖れである場合が多いです。

選択したことに後から後悔したらどうしようという不安。
1度決めたことを後から変えられないとしたら…という焦り。

後悔への恐れを強く感じるのは「心理的に満たされない状態で過ごすこと」に対しての拒否感が強いともいえます。

我慢をすれば決めたことは守れる。だけど、そんな我慢の人生に意味がある?
こんなふうに感じるわけです。

そのため「いったん選択はするけれど変えられる」ということが安心に繋がるんですね。

私自身、この「決めたくない」気持ちを深く考えたとき、自分の心が変わっても無理に守る約束事は作りたくないのだと気づきました。

私が夫よりも大切にしているのは「心地よい感覚や幸せな気持ち」だといえます。
もちろん個人差はありますが、女性の方がこのような感覚を大切にしていることは多いようです。

言葉の下にある思いを大切にしてみる

「変えたくない」も「決めたくない」も、どちらが正しいとか、良い悪いということはありません。
何を大切にするか、何を嫌だと感じるかは人それぞれで、それ自体を変えることは難しいかなって、私は思うんですね。

ただ「この言葉の下にはこんな心理があるんだな」ということを理解しておくだけでも、相手と楽に居られるようになったりします。

逆に相手の言い分や考えを「おかしい!」って決めつけたり無理に変えようとすると、そこで相手への理解のチャンスがなくなり心が離れてしまいます。

「どうしてそう思うんだろう?そう言うんだろう?」って言葉の下にある思いを見て尊重することができると、イライラ・モヤモヤが減ったり、お互いに納得できる方法も見つかりやすくなりますよ。

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