自分なりには色々やってきた。
もうできることはやり尽くして、どうにもならない。
そんな人生のどん詰まりのような感覚を、心理学ではデッドゾーンとよびます。
「dead zone」これは文字通り、感情が死んでしまったような状態です。
デッドゾーンは諦めの境地
何かを諦めるようとするとき、私達は怒りを使ってその欲求を押さえ込もうとします。
例えば子どものとき、お母さんに欲しいおもちゃをねだったとします。
そうすると「ダメ!この前買ったでしょ?」との答え。
それでも、途中までは何とか試行錯誤しておもちゃを買ってもらおうとするでしょう。
けれどどんなに頑張っても、どうしても欲しいものが手に入らないと感じたとき。
「じゃ、もういらない!!」って、欲しいと思った気持ちごと、抑えようとしませんでしたか?
そしてこのとき、私たちは怒りを使って欲求を封じ込めようとするんです。
これは大人になっても同じです。
例えば仕事で評価されたいと願うとき。
婚活の成就や、パートナーと関係修復を望むとき。
あの手この手を使って、何とかしようとがんばると思うのですね。
試行錯誤して、その中で辛い思いもたくさんして…。
でも、それでもうまく行かないとき。
「どうしてうまくいかないの?」って自分や相手に怒りを感じ、やがて愛想を尽かすように絶望し、諦めの境地に至ってしまうことがあるんです。
怒りは「感情のフタ」と言われますが、そのフタが固く分厚くなるほど“深く失望して諦めてしまう”ということが起こります。
“諦め”を抱えると起きる困りごと
デッドゾーンは諦めの境地ですが、それは自分で納得して手放した願いではありません。
そのため、心の奥では怒りの火種が残っているような状態でもあるんです。
誰も好んで「怒り」を感じたくはないですから、諦めてしまっていることに関しては、できるだけ無関心を装おうとします。
けれど、本当に無関心ではないので、自分が諦めたものを手にしてた人を見ると、心がザワザワしたりします。
幸せな恋愛や結婚、仕事での成功、恵まれた人間関係…。
それらを手にしている人を見ると、妬みや、ときには失敗を願う気持ちまで出てきてしまうかもしれません。
そして、そんな自分を嫌って一生懸命感情を抑圧し、デッドゾーンを深めてしまうのです。
また、諦めていることが多くなると、無気力にもなっていきます。
感情を感じないようにすると、ネガティブなものだけでなく、嬉しい、楽しい、気持ちいいといったポジティブな感情も感じられなくなるからです。
そうすると、将来に対して希望も持てなくなることも多いです。
人によっては物理的な死の誘惑に襲われたり、大きな病気などを望んでしまうこともあります。
けれど、「諦める」くらいのものって、本当は「すごく欲しかったもの」に違いないと思いません?
どうでも良いものだったら、わざわざ諦めるんじゃなくて最初から「興味がない」ですよね。
何かを諦めてしまうということは、自分にとっての希望の光を自分で消してしまうということでもあるんです。
閉じた扉をもう1度開く勇気
諦めてしまったことと改めて向き合うのは、そこへ至る頑張りの経緯、それでもダメだったという無力感をもう一度感じることでもあります。
かなりの抵抗感を感じる作業で、たいへんな勇気がいることです。
一度、とっても苦労して閉じた扉を、もう一度開けるようなもの。
だから、
めんどくさい…
そんなことしても意味がない…
今更、無理に決まってる…
もう考えたくもない…
そんな無気力な言葉が自然に出てくるかもしれません。
つまり、とっても!嫌なんです。
違う見方をすれば、嫌だから、これまでは避けてきたことだともいえます。
でも、自分を変えたい・今の状況を何とか変えたいと思うとき、この抵抗感を付きぬけていく必要がある場合も多いのです。
「またうまく行かなかったら?」という恐れも出てきます。
「今までの私が間違っていたというわけ?」と自分を否定されたように感じることもあるかもしれません。
今までのやり方が間違っていたわけではないのです。
そのやり方で守られていた、うまくいっていた時期もあったはず。
けれど、次のステージに進むためには、もうそのやり方を手放していいですよ、ということなんですね。
諦める前に願っていたことは何?
もう何もできることはない、自分の人生って何なんだろう…そんな絶望の底を感じたら。
あなたが諦めてしまっていることに、光を当ててあげることが鍵になります。
あなたがこんなに頑張って、頑張って、それでも手に入らなくて押さえ込んだ願い。
それは一体、どんなことだったのでしょうか?
もうできることは何もない…。
そんなふうに感じて死んだように萎んだ感情を、もう1度イキイキと蘇らせること。
本当の願いと向き合う勇気を持てるあなたになること。
そして、自分の今までのやり方とは違う、新しいやり方を手に入れること。
それらが、デッドゾーンを抜けることに繋がるはずですよ。
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