感性が繊細な人は生きづらい…こともない①

生きづらい大人の処方箋

HSP・繊細さんなど、感受性の高い人をカテゴライズする言葉はここ数年でかなり世の中に浸透してきました。

ただ一部では、こういった言葉だけが一人歩きしているように感じることもあります。
生きづらさのラベルを貼られてある種のビジネスのターゲットになったり、逆に特殊な才能のように持ち上げられたり。

感性が繊細であることは、生まれ持ったニュートラルな「気質」です。
「理系の人もいれば文系の人もいる」というのと同じようなひとつの個性で、良いも悪いもないもの。
それをあーだこーだラベリングすることはナンセンスだと、個人的には感じています。
(こんな不遜なことをいう私ですが、自分の繊細さはおおいに自覚しています)

ただ、文系の人がバリバリの理系の仕事をしても力を発揮しづらいように、気質の生かし方は大切かもしれません。
そもそも感受性が高いというのは、どのようなことなのでしょうか。

繊細だから傷つきやすいとは限らない

もしかしたら繊細さん=傷つきやすいという認識をお持ちの方もいるかもしれません。
けれど感性が繊細であることと傷つきやすいことは、必ずしも同じではないんですね。

神経が繊細というのは、あくまで神経の性質です。
「傷つく」というのは、心理的には自分自身の罪悪感や劣等感に触れておこる心の反応です。

ですから感受性が高くて多くの外部刺激をキャッチしても、その情報をどう処理するかによって心の反応は変わります。
自分自身を傷つけるような情報の処理をしなければ、傷つくという心の反応にはならないのです。
(神経を使いすぎて疲れる…はあるかもしれませんが)

傷つきやすいという心の状態に対しては、情報処理に対する思考の癖を、自分に優しいものに変えてゆくということが可能なんですね。

環境から受ける影響の個人差を表す「環境感受性」

感性や感覚が繊細で環境からの影響を受けやすい人というのは一定数存在するという研究結果があります。
そして、それは先天的な気質と後天的な環境要因が合わさっているようです。

「環境感受性」という言葉があり、これは音や光・他者の感情など周囲の環境から受ける影響の処理に個人差があることを指す概念です。

環境感受性は高い人から低い人まで、グラデーションで存在しています。
HSPや繊細さんという単語は心理学の専門用語ではなく、この環境感受性が高い人を指す一般用語です。

環境感受性の個人差は、ひとつのニュートラルな「気質」なので、それ自体が優れているわけでも劣っているわけでもありません。
そして自分の意思で変えられる部分と、変えることが困難な部分があります。

変えることが可能な部分というのは、後天的な経験から作られた観念の部分。
例えば親子関係の中で学んだ非機能的な思い込みが原因になった、人や社会への恐れなどです。
(傷つきやすいという心の状態は、この変えられる部分にあたります。)

後天的な環境から学習したことならば、認知や行動を少しずつ変えてゆくことで書き換えも可能なんですね。
(とはいえ、長年持っている観念を書き換えるので簡単ではないですが…)

周囲からネガティブな影響は受けやすく、ポジティブな影響を受けにくいのであれば、それは後天的な気質である可能性が高いかもしれません。

逆に、変えることが困難な部分は生来の気質に近い部分。

もともとおっとりした子どもだった人が、努力してせっかちな気質に変化する…ちょっと難しそうではないでしょうか。
(変化することがないとは言い切れませんが)

また、感性のような感覚的な部分も、根本的には変えることが難しいとされています。
海が好きで青が落ち着くと感じている人に、赤を好きになれって言っても難しいですし、そもそも好みを変える必要もありませんから。

気質や感性は、それ自体が非機能的なわけではなく、環境によってポジティブにもネガティブにも変化します。

これは私個人の考えですが、この気質や感覚が人によって違うのは、このような多様性が人間の生存に必要だからなのだと思うんですね。
生物が生き延びる中で不要ならば、画一化されているはずではないか…と。
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①はここまでです。
②では私自身の転職人生の出来事を例に、環境感受性について考察してみます。

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