「仕事と家庭の両立が辛い」と感じるときの心理的なケア

忙しい大人のための心理学

働きながら妻をする、母をする。
今はそのような兼業の生き方も、めずらしくない時代ですね。

選択肢がたくさんあって自由に生きられるのは素敵なことだけど、複数の役割や立場を持つことで時間的に忙しくなることは事実。

仕事にも家庭にも、追われている気がしてしんどい…。

そんなふうに感じて、日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。

こんなとき、心が苦しいのは「時間がない!」という物理的なこと以外に、自分を追い詰めてしまう心理的な原因があるのかもしれません。

仕事と家庭の両立が辛いと感じるとき、心の中で起きていること

どちらも大切にしたいという葛藤

仕事も家庭も、もともとは望んで手にしたものかと思うんですね。
それぞれに対して「こんなことがしたい、こんなふうに自分を与えたい」という希望があったのではないでしょうか。

どちらも大切で、楽しく関わりたいし役に立ちたい、責任も果たしたい。

真摯な気持ちが強い分だけ、どちらかを優先するともう一方への努力が不足するような、そんな気持ちになってしまうのかもしれません。

したいことや大事なものがあるのは幸せなはずなのに、いつの間にか仕事が家庭の・家庭が仕事の足枷のように感じてしまってはいないでしょうか。

大切なものが増えるほど葛藤も増えるという状態は、もしかしたらけっこう多くの大人が抱えるものなのかな、と感じます。

けれど、これはどちらも大切に扱いたいという真摯な気持ちがあるからこそなんですよね。

どちらもいい加減でいいと思っているとき、この気持ちでは苦しまないのです。

どちらもできていない、という罪悪感

仕事と家庭の間で「両方をきちんとしなければ」と頑張るとき、心の中に生まれやすいのが「どっちも中途半端にしかできない」という罪悪感です。

罪悪感を感じているとき、どうしても自分のできていないことに目が向いてしまい、それによって更に自分を責めてしまうというループにも陥りがちです。

罪悪感が強くなると、意識はできていないことに向きやすいため、本当はできていることをちっぽけに扱ってしまう、ということもあったりします。

また「無価値観」という頑張らない自分に価値はないと感じる感情が辛さを作っている場合もあります。

無価値観については、こちらをご覧くださいね↓
無価値感とは 「頑張らない自分には価値がない」という感情

わかってもらえない孤独感

人って状況が大変なときでも「誰かと一緒に頑張っている」「この大変さを理解してくれる人がいる」そんなふうに思えていると、少し気持ちが楽になったりもするかなと思うんです。

けれど、その理解者や応援者の存在を感じられないとき、ただでさえハードな環境の中で孤立無縁で戦っているように感じてしまいます。

職場に理解者がいない、家の中でも誰も助けてくれない…。
この状態で毎日を過ごすというのは、体だけでなく心も疲弊してしまうのではないでしょうか。

仕事と家庭の両立が辛いと感じるとき、起こりやすい問題

仕事と家庭でエネルギーの掛け方に悩むとき、どちらにも本来の力を出しきれないということが起こりがちです。

仕事にも家庭にも遠慮をしている状態といいますか、どちらに対しても「こんな私なんて…」という気持ちが生まれてしまうんですね。

そうすると職場で積極的に前に出ることを躊躇したり、家庭の中でも家族にどこか遠慮したようなコミュニケーションになって本当の気持ちを伝えられない、ということに繋がります。

また、自分のできなさを責めたり、「誰もわかってくれない」という思いが強くなると、まわりの人を頼れなくなりやすいのです。

「こんなことで頼ってはいけない」と感じて多くのタスクを1人で抱え込んだり、たとえ誰かがサポートをしようとしても、完全に望むかたち以外の助けは受け取れなかったり。

そのようなことから、まわりにも無力感や寂しさを感じさせてしまって人との繋がりが希薄になり、さらに1人で頑張る状態になってしまう…という状況にもなりかねません。

仕事と家庭の両立が辛い、を緩める心理的なご提案

複数タスクの両立に悩むとき、時間の使い方を見直したりまわりに頼るというのは現実的な解決方法かと思います。

ですが、心の中で「両立ができないダメな自分」と責めている気持ちが大きいと、そのような前向きな改善方法に意識が向かないことも多いんですね。

そのようなときにはあらためて、自分ができていること、誰かにしてあげたことを思い出したり書き出したりしてみる、ということをおすすめします。
毎日あなたがどれだけ頑張って、人のお役に立てているのかということを認めてあげてくださいね。

「そんなことで…」って思われるかもしれません。
ですが、何かを頑張るときのモチベーションってすごく重要です。
自分を否定しながら頑張り続けるというのは、足を痛めつけながら走り続けるような状態です。

自分ができていることなんてわからない…というときは、周りの人に聞いてみるのもおすすめです。
それも気が引ける…というときは、カウンセラーと一緒に取り組んでみてくださいね。

また、心の1人ぼっちを感じたときには、ちょっとまわりの人を見てほしいんです。
あなたを助けたい・応援したいと思っている人が、どこかにいませんか?

たとえ望むようなサポートではなくても、いったん「相手の気持ちだけは受け取ってみよう」
そんなふうに思えると、心の1人ぼっちが緩んでじんわり気持ちが楽になったりもしますよ。

最後に

物理的に忙しいときほど、「忙しいけど充実している」か「追われるばかりで辛い」か、どんな気持ちでいるかが大事になると思うんですね。

大切なものが多くあるというのは、本来は幸せなことのはず。

どちらもきちんとしなければ!と思いすぎることで、大切なものが義務や責任のようになってしまうことは、もったいないし切ないな…感じます。

気持ちがしんどいときに必要なのは、もっと頑張ることではありません

好きな飲み物を片手に1呼吸おいて、あなたの頑張りやまわりの人との繋がりを感じて、張り詰めた気持ちを緩めてみてくださいね。

こちらも、ぜひご覧くださいね↓
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